つなぎに使っている海藻(ふのり)のおかげで、のど越しの良い麺ができるのです。
当地方は織物の産地で、緯(よこ)糸をピンと張るために「布乃利(ふのり)」を使っています。それを初代の小林重太郎がそばのつなぎに使用したのが、小嶋屋のそばのはじまりです。以来、当地方では多くの店がふのりをつなぎに使用しています。
当地方のそばによく使われている「へぎ」(へぎの語源は「はぐ」「へぐ」からのなまりで、剥ぎ板を表します)は、そばを盛りつける木製の四角い容器のことをいいます。
その「へぎ」にそばを一口大に美しく盛りつけ「へぎそば」になります。それを数人で囲んで楽しく食べると、より一層そばが美味しくいただけます。
この手ぐり盛りは、糸を織った目の美しさを表現した、職人の技ともいえます。
この質問もよくあります。
昔、当地方ではワサビがとれなかったことと、海藻つなぎのそばにはカラシの風味がピッタリだという理由からです。カラシは、カラシ菜から自家で作っていました。
確かに「小嶋屋」は増えましたね。
他にも小嶋屋総本店以外に、「小嶋屋」と名のつく店は、十日町市に本店のある株式会社小嶋屋と、長岡市に本店のある株式会社長岡小嶋屋があります。
これらは現在では小嶋屋総本店とは独立した別会社として、各会社とも独自の味づくりに励んでいます。ですので、小嶋屋総本店系列の直営8店舗以外は味が異なります。
下記に市町村合併による類似混同を防ぐため、小嶋屋の系譜を掲載いたします。
小嶋屋総本店は石臼自家製粉にこだわります。機械製粉(ロール挽き)に比べ、手間もコストも掛かる石臼自家製粉にこだわる理由はただひとつ。
最高の玄そばの品質を引き出せるからなのです。
この工程は、当店独自のそばの特徴を支える大切なこだわりのひとつです。